MENU
16/12/20

校長 古田茂樹の「英語遊話」(2016年1月号)

ページメニュー

アーカイブ

わがTEC予備校に初めての外国人の先生を迎えて早や半年になる。英語スピーキング講座を担当している英国人のスチュアート先生である。日本語の方はまだもうひとつだが、日本に溶け込もうとする努力がすごい。自分の仕事をしながらも、周りの人々への観察努力がひしひしと感じられる。複雑な多色ボールペンが分解して困っていると、すぐ「メイ・アイ・ヘルプユー」と声が飛ぶ。おまけに、なかなか義理堅い。
彼の根っからのコミュニケーション上手もあろうが、(個人のことなので多くは語れないが)彼の日本人家族の助けも大いに役立っているとみる。ということもあり、彼が楽しそうに元気に働く姿をみて微笑ましく思う。日本に来ている外国人の中には日本に馴染めなくて悩んでいるケースも少なくない。内心、ほっとしている。
私はスチュアート先生と話すときに注意していることがある。少しずつ日本の習慣をマスターしてもらいたいのである。例えば、授業から先生たちが返ってくると、私たちは「授業、お疲れ様でした」と声を掛け合う。かれにその声をかけると理解はしているが、返す言葉に躊躇していた。しばらくしてから、傍らに来て、英国の学校では、授業後の労いの習慣がないので・・・・と言う。なので、どうも応答がしづらいと苦慮する表情がみてとれる。少し不慣れ、少しシャイって感じだ。
「成程、英国はそうか。しかし、ここは日本だ。」ところで意味は分かるかと、念のため尋ねると、「サンキュー・フォー・グッドティーチング」でしょうと即答した。同僚への優しい配慮ある声かけであると分かっている。ならば「サンキュー・ソーマッチ」と応じてはどうかと促した。郷に入れば郷に従え(ローマではローマ人に習え)である。
最近、英語科の先生だけでなく他の先生たちも英語の会話に弾みがついてきた。民族・文化の違いを意識するより同じ人間同士の共通点を多く見つけた、との感想をよく聞く。TEC予備校にじわじわと文化間理解が始まった。新時代の予備校への出発だ。

2016年1月号 2015年12月18日 発行

TEC予備校へのお問い合わせ

お電話にて

メールフォームへ(24時間受け付けております)

お問い合わせ 時間割や料金がわかる資料を無料でお送りします。