18/01/01

校長古田茂樹の「車窓余禄」【第21回】「MT(手動変速)VS自動運転」

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わたしはいまだ車はいわゆるMT(マニュアル・トランスミッション)を選ぶ。AT車では運転している気がしない。退屈で眠くなってしまう。カーエンスー(車大好き人間)はみなこうである。しかし、どのメーカーもMTを設定しなくなっている。MTは一部のマニア以外には売れないからである――普通の人にはMT作業は煩わしい作業である。

最近、自動停止の車が自動車メーカー各社から発売されている。車線から逸脱しそうになると警報やハンドルへの振動で知らせてくれる車もある。前走車との距離を一定に保つシステムも実用化されている。いろんな機会に自分でも試してみたが、なるほど使えるシステムである。メーカーの開発努力に敬意を表したい。しかし、運転者が自分で観察し、判断して、操作する機会はどんどん奪われていく。

その先には、車の完全自動運転開発が進んでいる。安全、環境、効率に大いに効果があるとみられている。IT(情報通信技術)と自動車技術の融合による産物であるが、特に欧米で進んでいる。車よりもIT業界の方が主導する気配が強い。グーグルは自動運転カーの路上試験を始めている。渋滞の回避、寄り道への柔軟な対応、車内での情報収集・発信、急病なら最寄りの病院への自動搬送もしてくれる。

車を自分の意志で操ることをスポーツとして楽しむ私は、自動運転に複雑な気持ちでいる。自動運転する箱の中にじっと座っているのなら、動く部屋ではないか。愛馬に乗るかのごとく人馬一体の楽しみは皆無となる。道順を考えながら移動する旅の楽しみはなくなるのか。自動運転カーの喜びとはなにか。

人と車はどう関わればよいのであろうか。旅の後で、ほっと寛げる家が好ましい場であって欲しいように、移動の喜び、ワクワク感を味わえる車であってほしい。安全、環境、効率など車の普遍的価値は高まっていく。では、車の個性はどうなるのだろうか。

2014年1月号 2013年12月20日 発行

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