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18/05/01

校長古田茂樹の「車窓余禄」【第25回】「マジメな車、面白い車」

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車窓余禄タイトル

クルマ好きの私は、かなり欲張りな考えをもっている。自分がカーライフを楽しみ、それを通して同好の仲間を増やす。そして交流を楽しむ。これだけでは満足していない。経済的な考えをもっている。国の基幹としての自動車産業をもっともっと育てたいのである。世界の人々に日本製の車のファンをつくり、愛してもらいたいのである。そして外貨を稼ぐ。

日本と同じくモノづくりが得意なドイツが国を挙げて自動車を基幹産業としてぐいぐい世界をリードしている。廉価な大衆車も作るが、利幅の大きな高級車は彼らの独壇場である。ドイツの国は自動車産業を育てているだけではない、車好きも同時に育てている。歴史も大事にしている。つまり、旧いクルマを大切にしている。旧いクルマに優遇税制を適用してクラシックカー文化を助けている。わが日本は10年を超える車は環境に悪いとの考えから増税になる。

ドイツは理論家の民族なので、性能、安全、環境など普遍的価値を作ることに長けている。しかし、情緒面はちょっと苦手である。そこは、英国の伝統ブランド(ロールスロイス、ベントレー)を買い取って英国工場で英国ならではの車を作らせている。英国風の味のある外観、内装、そして人間の身体に優しくなじむ乗り心地をイギリス人にやらせている。確かなドイツ機械と優雅なイギリス文化の結婚である。得意は自分でやり、苦手は他人に任せる。柔軟な賢い考え方である。見習いたい。

日本人は真面目な民族である。手を抜かずとことん信頼性の高い製品を作ることには定評がある。「では面白い車つくりは得意か」、と問われると自信がない。日本車メーカーに勤める面白い人間を知っているが無難な大量生産・大量販売の波に押し流されてしまうと嘆いている。量産・量販だけならすぐ韓国や中国に追い越されてしまうことが心配だとも言う。

「おもしろい車作りはどうすればできるか」。まず、おもしろい人間、面白い生活がなければならない。日本の課題はここにありそうである。

2014年5月号 2014年4月21日 発行

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