MENU
18/08/01

校長古田茂樹の「車窓余禄」【第28回】「白戸次郎との出会い」

ページメニュー

アーカイブ

車窓余禄タイトル

クルマに愛犬を乗せて移動する風景をよく見かける。クルマ好き、加えて犬好きである私は、とてもほほえましく感じる。うらやましい光景である。

でも、たまにびっくりさせられることもある。窓を開けて運転していて信号待ちをしていると、隣の車線に他の車が並んできた。信号が青に変わるのを半分ボンヤリと待っていると、いきなり耳元に「ワワワァァン」とやられた。驚いて振り向くと白犬の大きな顔と鉢合わせになった。隣の車から犬が顔を出している。一息ついて犬の顔をみると敵対心はなく、友好的であることが分かった。少し安心した。しかし、心臓にわるい、とてもわるい。

「だめよ、コォーちゃん…。お隣さんびっくりしているじゃないのぉ…」と、猫なで声で犬を叱る声が聞こえてきた。立派な身なりのご婦人である。「すみませーん、びっくりされたでしょう、本当にすみませーん」と窓越しに謝ってきた。今度は猫なで声ではない、普通の声である。こちらもいい歳をして、犬や女性に怒るわけにもいかないので、どういたしましてと鷹揚に応えた。犬はまだ友好な態度で窓から大きな顔をせり出してくる。

そのうち、信号は青に変わり、相手は会釈しながら発進していった。一昨年に愛犬のチャッピーが十七歳で亡くなってから犬は飼っていない。しかし、犬達はこちらが犬好きであることが分かるのか、車の窓からこちらを見たり、窓が開いていたら声をかけてくる。こちらも手を振ったり、「ワンちゃんこんにちは」と応えたりしている。犬が相手といえども友好はいいことだし、挨拶も犬・人間関係のスタートである。

待てよ、あの犬、あの白犬、どこかで見たなと考えながら、思わずハンドルを打った。「そうだ、白戸次郎だ、白戸家の犬だ!」その後まもなく、偶然にもクルマ好き仲間とのBBQ会で香川の友達夫妻が連れてきた白戸次郎に出会った。そして、その犬とも仲良くなった――なにか運命を感じる。その際、白戸家の犬は、秋田犬と思っていたのは間違いで、正しくは北海道犬であることを知った。

2014年8月号 2014年7月22日 発行

TEC予備校へのお問い合わせ

お電話にて

メールフォームへ(24時間受け付けております)

お問い合わせ 時間割や料金がわかる資料を無料でお送りします。