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19/05/01

校長古田茂樹の「車窓余禄」【第36回】「F1レースと大学受験」

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車窓余禄タイトル

車窓から見る花々も季節とともに移り変わる。前方遠景に花を発見すると一瞬鑑賞して小さな感動を胸に刻むのがドライブ中の習慣となっている。冬の12月に前景に農家の庭に黄色いロウバイ(蝋梅)を見つけると思わず冬を忘れる。丸く肉厚な花弁は黄色が濃くまさに蝋のようである。中国原産の個性的な花である。

2月下旬になると車窓前景に梅の花が飛び込んでくる。こちらは人家の庭先だけでなく野原や山々などいたるところに咲いている。わたしは白梅のファンである。車ツーリングで白梅を見に行ったが、通の愛好家が多く来ていた。じっくり観察したり、静かに仲間で白梅の魅力を語ったり、俳句を詠んでいる人もいる。

対して桜はもっともっとメジャーな存在である。だから桜の花見はもっと俗な趣となる。桜を丁寧に愛でる人々もいるが、季節の風物詩としてどやどやと繰り出してくる人々がいて賑やかとなる。あまりの美しさにしばし路傍に車を停めてしげしげと満開の桜を見上げている人もいる。季節、国、美意識などあらゆる心地よい想いが万人に押し寄せる時期だ。「日本に生まれてよかった」

次は5月になると、花ではないがすがすがしい新緑が車窓に飛び込んでくる。自然界の再生が一斉に起きている。すべてが若く新品にリセットされている現象である。以前、5月始めの北海道を列車で旅したことがあるが、列車車窓からの新緑に目を奪われた。新鮮さ、鮮やかさ、自然の歌声が聞こえてきそうであった。列車車窓なら余所見にはならない。北国では冬が終わると一気呵成に春がくるのだ。もういちど行ってみたい。

4月下旬以降なら、高知室戸からすこし高知に入ると北川村がモネの庭に睡蓮を咲かせている。こちらのモネの庭はフランスにあるオリジナルからも認定されている本物である。所謂パクリではない。昨年5月に訪れて、水面の赤い睡蓮に魅せられ一句詠んだ。「水面に睡蓮描き心にも」TECに来て井原愛先生にこの句を披露した。「いいですねぇ、俳句って、昔の写メですよ。ずっと心にデータが残りますから」。

2015年5月号 2015年4月21日 発行

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