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18/04/01

校長 古田茂樹の「英語遊話」(2017年4月号)

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ビジネス現場で鍛えた英語がこれだ

TEC予備校は人口減・少子高齢化最前線の地方都市徳島で生き残りを賭けている。その手立てとして4年前からエネルギー部門にも進出している。教育とエネルギー部門の並立で生きていく決意である。大きな投資をしているので日々緊張する。
その関係上、近年教育関連以外の機関や人物との交流が増えた。先日も東京台場にある国際展示場(ビッグ・サイト)へ出かけた。世界の再生エネルギーの会議・展示・商談に参加するためである。昨年同時期にも行ったが、今年は4倍くらいの規模で開催しており、アジアだけでなく欧米からも多くの参加者が来ていた。昨年の日本語中心から、今年の言語は中国語、韓国語、英語、スペイン語までが飛び交っていた。ムンムンと熱気を感じるビジネス戦場である。
ここで印象を強く受けた人物は日本人であった。石油加工プラント建設の大手で27年間海外現場を歩いてきた男性である。当日は転職したばかりのエネルギー設備建設会社の取締役として来ていた。「長年英語と格闘してきたので日本語がダメになりまして、弱りますよ……」とぼやき始めた。「英語といいましてもね、出向く国により違うんですよ」「アメリカ英語は口を横に開き流れるように話しますが、イギリス英語は口を縦に開き喉から押し出すように話すんですよ。東南アジア諸国の現場が多かったんですが、ここはイギリス英語ですよ」「インド英語、これはまた独特ですよ……」とどんどん続いた。面白い、生々しい日本人による切れば血が出るような現場英語である。
目を爛々とさせて興味深々で聞き入っていると、「こんな話が面白いですか?」と意外そうな表情で聞き返してきた。ほとんど生徒ばかり相手に教室英語をやってきた私にはワクワクする生きた英語ですよ、と応えると嬉しそうに満面笑みになった。
「テープ、CDで英語慣れしていきました。現地では仕事だけでなく友達を作って現地語と一緒に英語を覚えるんですよ。友達が多いほど英語は上達しますよ。そうだ、仕事ではね、英語と日本語の両方で専門用語を覚えるんです。日本国内にいる同僚よりも多くの専門用語に精通することですよ」
TECの卒業生が世界を股にかけて活躍する様子を夢見た。それどころか、自分も英語でビジネスがしたくなった。

2017年4月号 2017年3月21日 発行

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