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25/04/10

校長古田茂樹の「車窓余禄」【第47回】「今春も圧倒的合格実績…」

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 今春も圧倒的合格実績を達成できた。具体的数字はここでは触れないので、興味のある方はTEC予備校のホームページやインスタグラムを参照いただきたい。広報のチラシにも合格実績は掲載している。新聞折込だけでなく、校舎受付に置いたり、取引先や知人にも配ったりしている。「田舎の塾とは思えない合格実績ですね」と誉めてもらえる。
 受験指導とは、真面目で地道な仕事の連続であり、少子高齢化の著しい地方都市においては苦しい経験も少なくはない。だから、合格を果たした生徒の笑顔や保護者様からの感謝の言葉を頂けると一気に喜びが湧いてくる。もちろん、それ以外の人々からのお褒めの言葉もとても嬉しい。そして、この仕事を選んだことの誇りもじわっと込み上げてくる。
 「すごい合格実績ですけど、全員が合格出来たってことじゃないですよねぇ…」と取引先の金融機関の来訪者が聞いてきた。こちらが、少し顔を曇らせると、相手は気を使い「そう言っても、TECさんは他と比べたら合格率は圧倒的にいいですよねえ」とフォローする。話がそのような方向に流れると、無念な結果となってしまった生徒の顔が浮かんでくる。合否の話は悲喜交々の典型例と言える。スポーツの最終戦に似ている。
 確かに、全員を合格させることは不可能かもしれない。学力や模試結果が上がると志望校のランクを上げる場合もある。次の内容は言い訳がましいので、触れないで置こうかと考えたが、話の展開の文脈からやはり触れておきたい。それは、TECの不合格は惜しい僅差での惜敗なことが多い。一例を述べると、少し古い話ではあるが、ある女性の受験生が東大を不合格になった。成績開示をしてもらうと、なんと一点差での不合格であった。不合格は不合格である。一年間、東京の予備校に通い翌年見事に合格を果たした。
 律儀な彼女は合格報告に手土産まで携えて来訪してくれた。筆者自身もまだ現場に出ていて英語を教えていた。「ご無沙汰をしています」と丁寧にお辞儀をして、「長いようで短い浪人生活でしたが、何とか念願の東大合格を果たしました。TECの先生方のお陰で基礎学力がついていて浪人時代はすくすくと成績を伸ばしました。」と明るい笑顔で語る。続いて、「不合格の開示では一点差でした。不覚でした。」そして、最後にこう言い切った。「私の不甲斐なさのせいでTECに東大合格一名を記せませんでした。誠に申し訳ございません」と言って深々と頭を下げた。人間が出来過ぎている。
 話しは変わるが、本年2月1日でTEC予備校は40周年を迎えた。これを記念して、生徒の「真の学力」をつける講座を立ち上げた。目先の点数アップ、学年順位アップを目指す「目的講座」とは対極にある「底力講座」を立ち上げたのだ。その教科・科目の本質を徹底して掘り下げる講座だ。本質をじっくり学ぶのだ。中長期的に取り組む講座なのである。これを執筆している本日(3月26日)底力講座の第1講が始まる。
 何はともあれ、本質を学ぶと心が喜ぶ。真の学力は一生ものの学力である。真の学力は他の授業にも効果が出る。理解の深さとスピードを高めてくれる。 (終)

2025年3月27日 発行

 

 

 

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