
7月2日の第1号は次のように締めくくった。「国・地域を良くするのはただあの手この手で中小企業経営に耐えるだけでは無理である。世の中の在り方を変える努力と国民の団結が不可欠である。私たち国民は、国の在り方や政治の勉強が必要である。とにかく、無関心が一番の損である」。このような私の想いは中小企業経営者だけでなく、数の上では圧倒的に多い、家計を支えている国民にこそ訴えたい。
突然であるが、話は2024年11月17日に行われた兵庫県知事選挙に遡る。退屈な任期満了の選挙ではない。さいとう知事は兵庫県議会の満場一致による不信任決議を受けて失職したのである。内心、決議を不当極まりないと考えている知事は、県議会解散という手段も法的には十分可能であった。しかし、彼は敢えて「失職」を選んだ。そして、再出馬を決めた。兵庫県の反知事勢力は広範囲に亘っている。勢力を一つずつ挙げていくと10行の紙幅を費やす。だから、さいとう知事が登場するまで「美味しい思いをしていた人々の集団」と言い表したい。読者のみなさんは「公金チューチュー」という言葉をご存じですね。まさに、それである。既得権益者たちである。
この選挙は日本の定番である低投票率選挙をひっくり返した歴史に残る選挙となった。前回の投票率は41.1%であったが、知事再選が決まった今回は55.65%まで爆上がりした。この爆上がりがすべてを物語っている。ところで、大いに興味をもった私はSNSでの情報収集だけでなく、地元兵庫の経営者仲間、クルマ愛好者、友人、親戚の者などに連絡を取った。「既得権益をぶっ壊したい一般市民と、さいとう知事を生かしておいては我が身が危ないと必死になる集団の戦いである」と兵庫で自動車部品製造の経営者は今回の選挙を定義した。この社長はユーモアのセンスがあり、同時に世の中を鋭く見抜く見識の持ち主なので、何かとよく意見を聞いている。
話しは変わるようだが、私はメンバーが100名を超える自動車愛好者の会に所属している。LINEで皆がコミュニケーションをとっている。好きなものを共有する者同士だと話が盛り上がる。このSNSで「兵庫の知事選挙が面白い」と私は発信した。面白いことが好きな私は、この歴史に残る選挙を楽しんでもらいたいと考えた。私の発信にすぐ反応が来た。「遊びの場で、政治の話題を持ち出すのはケシカラン」との反応である。「政治の話題は争いしか生まない」との嫌悪感も表明された。こちらとしては、丁寧に調べて、冷静に考えたら面白く為になる話題ですよと説得することも考えたが、温厚な会長が困っているのを見て、すぐに、退却を決めた。不適切な話題を持ち出して、すみませんと詫びた。幸い、炎上にまで至ることなく鎮火した。
飽きずに読んでいただいている読者の方々を信じ、私の持論を展開したい。真面目に、国や地域を良くするには、私たち日本人は自国の政治的問題・課題を辛抱強く調べる(勉強する)ことが不可欠である。そして、国民同士で情報や意見を交換するのだ。中途半端な意見では建設的にはならない。自我や面子のぶつかり合いで炎上するばかりである。阿吽(あうん)の呼吸を読み取るのは日本人のお家芸だが、ユーモアを交えて正確な情報や意見をはっきりと言葉でやり取りする芸風も培いたい。
実は、私なりにこの芸風を磨いている。スーパーやガソリンスタンドで目が合ったら親しく短時間の会話を試みている。まず、相手を褒めることから入る。連れている子供が可愛いことや、洗車中の車が恰好いいですね、などから始める。そして、相手から何かを教えてもらう。別れ際に、会話してくれたこと、有益な情報を教えてくれたことに感謝する。今朝もコンビニの駐車場で山崎パンの配送ドライバーにお疲れさまと声をかけた。「僕ら車の運転ばかりで会話が少ないのです」と言ってニコニコしている。
私はここから国や地域を良くする活動を始めている。いまのところ、反応は良い。弛まず続けたい。(終)
2026年7月16日 発行


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