好きなことについて英語で探す、調べる、交流する
わが徳島県はLEDの世界的企業を擁している。LED自体の基礎製品を作っているN社の貢献は大きいが、応用製品を作る関連周辺企業も大いに活躍している。そんな応用企業の一つであるS社を先週訪れた。阿南市宝田の本社に社長を訪ね、英語の必要性や社長や社員の英語との格闘を聞いてきた。(ちなみに、英語力は社会に出るまでの基礎がとても大事だとのことである。)
この会社はいくつかのLED応用製品を出しているが、主要製品はイルーミネイション(光表現)である。有名なところでは東京ドーム隣接のテーマパークの光表現を請け負って、時事時々のイベントに合わせ光表現を仕立てている。LEDの技術、プログラムスキルに加えて創造的センスが問われる。ウーン、最後の創造的センスが難しそうだ。「ある人はあるが、ない人はないからなぁー」と社長は笑う。
さて、英語はどこで使うのか。開発ソフト(英語版)も土台のMacOSも高速進化している。遅れてはいけない、英語ができる人ほどついていくのが楽だという。至極当然な話である。画面でマニュアルを見たが、英語の解説はとても分かりやすい――プログラム自体が英語の文法に沿っているからだ。日本語に翻訳したものもみたが、漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字が混じり合って目がチカチカしてきた。頭もクラクラしてきた。英語版がはるかに楽だ。
ところで、社長には今年大学院2年になる息子さんがいる(言葉の端々から自慢の息子であることが窺える)。彼は、パソコンのゲームが好きで早くも中学時代から自分のやっているゲーム関連の情報を英語で入手したという。学校のテストや受験に先んじて興味のために英語を身につけた。高校出るまでずっと英語は学年でトップを通した。「好きこそものの上手なれ」を地で行ったのだ。
息子さんは大学一年生からは得意の技術を父の会社の光表現にバイトで発揮したという。OSも開発ソフトもリソース(開発事例資源)も得意の英語でガンガン手に入れた。
「これがTEC予備校でも生徒が実践できたら凄いことになりそうだ!」、いいことを知った。まず、好きなことを英語で探す、調べる、交流するだ。
2017年5月号 2017年4月21日 発行