MENU
26/05/21

校長古田茂樹の「車窓余禄」【第77回】「校長の『小さな親切運動』を紹介します…」

ページメニュー

アーカイブ

車窓余禄タイトル

 私はこれまで生きてきた時間(経過年数)とこれから生きるであろう時間(残り年数)を比べると、残りはとても少なくなったことは誰にでも分かる。だから、後はどうにでもなれ、という発想もありかもしれない。しかし、わたしの発想は違う。道で行きかう子供たちを見ると、あの子たちが安心して暮らせる日本にしたい、地域社会にしたい、子供たちがすくすく育つ家庭にしたい、と心から願っている。このことを知人・友人に話すと、「校長は、いつまでも純粋で真面目やなあ…」といながら誉めてくれる。
 そして、彼らは冗談半分に次のような冗談を飛ばす。「校長に、政治家になって世界のリーダーであるトランプや習近平やプーチンを相手に外交手腕をいかんなく発揮してほしいなぁ…。校長なら、私利私欲なく日本と日本人のために奮闘するだろうなぁ」と言って皆で大笑いする。彼らは半分冷やかしであるが、半分真剣でもある。目を見たら分かる。
 言うまでもなく、校長が今から政治の道を目指すことは不可能である。だから代わりに、地道に小さな親切運動をやっている。この運動をやりながら政治を考えている。政治リーダーを声高に誉めたり貶したりするのは好きではない。政治や行政や地方も含めて議会の活動を丁寧に追いかけるのが好きだ。
 前回の5月第1号では県道147号線の法面(のりめん=道沿いの斜面)崩落事故の警察への通報について書いた。これは小さな親切運動のひとつである。ついでに触れると、数日後同じ県道147号で信号機の故障を発見して、今度は県の道路整備管理事務所に通報している。実は、この路線では法面崩落は多いのである。ここは日和佐と牟岐をつなぐ17kmほどの海沿い観光道路である。具体的には牟岐側から進入してすぐの個所も法面崩落があり、1年以上、崩落側に沢山の土嚢を並べて片側通行になっている。「なぜ、1年以上なのか?」。おそらく、予算が付くのを待っているのであろう。
 規制区間には大きなカーブがあり、両端の出入り口は見渡せない。だから、両端には信号機を設置して通行規制している。信号機は雨の日も晴れの日も24時間、365日働き続けている。なので、牟岐側の見るからに古い信号機が故障した。ということは、牟岐側から規制区間に入る車・バイクは規制なしとみなす。反対の入り口が青信号なら、「進入OK」である。車同士も危ないが、カーブでのバイク同士の衝突事故を想像すると恐ろしくなった。今度は、警察ではなく県の道路管理事務所に頼んだ。  交通以外の小さな親切運動に触れたい。スーパーの駐車場では、若い母親が乳児を胸に抱き幼子二人を連れて買い物を車に積んでいる。見るからに大変そうだ。幼子の小さい方が別の車に関心を寄せてそちらへ足早に歩き始めた。気づいた母親が慌てふためいた。状況を察して、私は自分の買い物は傍らに置き、駆け寄って無事幼児を保護した。血相を変えていた母親の表情に安堵が戻った。
 別の機会であるが、やはりスーパーでの話である。イケメンの若い父親が1歳半くらいの男の子を抱いて買い物をしている。突然、子供がむずがって泣いて暴れ始めた。父親は焦っている。私はカートを押しながらおもむろに父子に近づいた。そして、「おやおや、坊や、どうしたの」と言ってむずがる子供に手を振りながら語り掛けた。はっとこちらに気付いた幼子は関心が不機嫌から愛想のよいおじさんに切り替わった。そして、ニコニコと愛想よくほほ笑んだ。最初、若いパパはことの展開に戸惑っていたが、安堵して「ありがとうございます」と礼を言った。立ち去る父子の子供に手を振って分かれた。人助けができた、と小さな喜びが湧いた。
 小さな親切運動は世の中の状況をみて解決を図る「よい頭の体操」である。おせっかいにならない程度にこれからも小さな親切運動を続けたい。トランプ、習近平、プーチン各氏の機嫌取りは高市首相に任せたい。(終)

2026年5月21日 発行

 

TEC予備校へのお問い合わせ

お電話にて

メールフォームへ(24時間受け付けております)

お問い合わせ 時間割や料金がわかる資料を無料でお送りします。